次に、5Sの2つ目の「整頓」とは、決められた場所へ決められたモノを配置すること、です。ここで言う、「決められたモノ」とは、「整理」により必要と判断された、資材、工具などのものです。
「整理」と「整頓」を混同してしまいがちですが、定義をしっかり理解しておくことで、
5S活動を納得して進めることができます。
「整頓」することにより、対象の場所がスッキリと片付き、見た目が良くなりますし、
すぐに、必要なものを取り出せるので、探す手間を省くことができます。
まとめてみますと、次の状態をすべて満たしているのが「整頓」されているということになります。
・必要なものが必要なときにすぐに取り出せる
・誰でも容易に取り出せる
・容易に元の場所に戻せる
整頓の指針として、次のようなものがありますので参考にしてみてください。
1.定位置
2.定量
3.定方向
4.表示
5.標識
製造現場でよく行われる5Sに対応した工具置き場は、以下の写真のようなものがあります。
この例では、工具の形に切り取られたスポンジの穴の部分に、工具を入れるようにしたものです。この状態であれば、どこに工具があるのかがわかるので、すぐに取り出せますし、戻す際も、迷うことなく工具を元の場所に戻すことができます。また、工具が今、使用されている状態なのかどうかを判別することができます。
5Sを適用しない場合は、工具箱に工具類を一緒に入れ込んでしまって、使用の都度に探し出さないといけないのですが、上記の例のようになっていれば、すぐに取り出せるので、製造現場で無駄な時間を要しないので、この整頓がとても有効であることが理解できます。